毎年、雪山講習を通じて、多くの方が雪山デビューをされています。
雪山初心者と一口で言っても、
「雪山が全く初めて」という方から、
「軽アイゼンを使うハイキングしか歩いたことがない」
「スキー・スノーボートは毎年行っています」
と・・・色々な方がいらっしゃいますし、夏山の経験、体力度合いも違います。
●雪山入門机上講習会
そのため、LISでは雪山シーズンの初めに「机上講習会」を開催しています。
雪山と言っても、それぞれ目指すレベルが違い、必要な装備も違ってきます。
ご自身が目指す雪山に必要な知識、技術、装備がどのようなものなのかを、最初に確認して頂く機会にしています。
●基礎クラス(2講習×2日程)
そして、2016年は基礎クラス2つ、それぞれ2日程なので合計4回開催します。
全く初めての方でも基礎技術をしっかり確認でき、自己流で歩いていた方も、本などで得ていた知識を復習できる機会になると思っています。
首都圏からアクセスが容易な富士山吉田ルートの5合目、佐藤小屋に宿泊する講習会です。
5-6合目付近で歩行技術とピッケルアイゼンを使った雪上技術を学びます。
登頂を目的としていないので雪上訓練だけを行う2日間です。
また、雪上訓練は出来れば毎年シーズン最初に行っておくことが重要なので、受講後の翌年以降も積極的にご参加頂きたいと思っています。
八ヶ岳の中でも初心者向けの天狗岳で行っています。
1日目は渋の湯登山口から約3時間の黒百合ヒュッテ(写真)へ。
小屋の裏山でみっちり、雪上講習を実施します。
翌日は朝から北八ヶ岳最高峰の天狗岳に登ります。
●実践クラス
2016年から基礎クラスを受講した方を対象に、実践クラス参加時に3,000円割引を行う継続受講割引を実施します。
残雪期の北アルプスの中でも、登りやすい蝶ヶ岳へチャレンジします。
登った人にしか味わえない、蝶ヶ岳山頂からの槍穂高の大展望。
頑張って登るだけの価値がある充実の2日間ツアーです。
夏とは違い、残雪期の富士山は雪に覆われて美しい姿を見せてくれます。
1-3月の厳冬期と比べると、4-5月は登りやすくなりますが、天候が悪ければ吹雪かれることもあり、事故が多発する時期でもあります。
天候や雪面など、安全に関する判断を学びながら、1泊2日(テント泊)で登頂を目指します。
登山ブームで、近年は北アルプスに多くの登山者が集まっていますが、その中でも一番人気の槍ヶ岳は8-9月は渋滞が発生するほどです。
雪が残る6月は訪れる登山者も少なく、雪をまとった北アルプスの迫力ある展望と、山頂からの景色を独占できます。
●最後に
LISで講習を行っている、冬の天狗岳や残雪期の蝶ヶ岳などは雪山初心者向けとして人気の山です。
中にはピッケルを持たず、軽アイゼンで登って来てしまう登山者もいます。
確かに、それでも条件が良ければ登れてしまいます。
登山には正解はないので、結果として無事に登頂出来て、下山出来れば、それでもいいのかもしれません。
しかし、ビギナーズラックで短期的に結果だけを求めてしまうと、その後が続きません。
ピッケルを使った雪上技術を身につけなければ、それ以上ステップアップしていくことは困難です。
また、そのまま軽アイゼンで行動し続けていると、悪天候で雪面状況が悪くなり下山できなくなることがあるかもしれません。
雪山は夏山以上にリスク回避に注意を払わなければなりません。
ですから、結果は後回しにしてもいいので、安全に雪山を歩く為の知識や技術を学ぶ機会を出来る限り早い段階で持つようにして欲しいと思っています。
LISで行っている実践クラスはいずれも、雪山デビュー1年目の方でも安心してご参加できる内容です。
体力的な不安があって、参加できるか判断が難しい方は、お早めにご相談頂ければと思います。
皆様のご参加をお待ちしています!