東日本大震災から一年を迎えました。
この一年、地震と津波、原発に関するニュースを見聞きしない日はなく、あっという間に一年が過ぎたような気がしています。
改めて、犠牲になった方々のご冥福をお祈りすると共に、次代を担う私達が、経済最優先ではなく、災害対策や医療福祉にもバランスのとれた社会を築いていかなければならないと気持ちを新たにしています。
私ごとですが、私達夫婦は昨年3月9日に入籍をしていました。
直後に発生した震災と共に、慌ただしく日々が過ぎましたが、お陰様で、6月に浅間大社で挙式を挙げることが出来、8月には子どもを授かりました。
妻は来月4月に出産を予定しています。
父親としても、次の世代の為に出来ることを先延ばしせずに向き合っていく必要を強く感じています。
特にこの一年間、自分に何か出来ることがあればと考え続けていた事が一つあります。
私が登山ガイドとして学んできた傷病者の搬送技術を、震災や津波時の人命救助、避難などのレスキュー活動に生かせるのではないかということです。
地震、津波などの災害時に、高齢者、障害者や傷病者の中でも、自力歩行が困難で、自らの力では避難が出来ない方々のことをずっと考えていました。
昨年以降、各地の行政や施設で避難がしやすいようにハード、システム面での対策が既に見直されたり、見直しが進んでいるところだと思います。
ただ、災害は想定通りにいかないことも多く、準備した設備、システムが使えない可能性もありますし、大災害時は消防の救助には時間を要してしまいます。
いち早く安全な場所に避難するには、最終的には、周りに居る方々がその時に身の回りにある物を活用して、どうにか避難できるように搬送する技術が必要なのだと思っています。
私が持っている技術や知識も完璧なものではないと思いますが、多くの皆さんの意見を集めながら、より効果的な救助法を研究し、普及出来ればと思っています。
皆さんの中でも、災害時に限らず、障害者、高齢者、傷病者を人力で搬送する技術や方法について、何か情報をお持ちでしたら、お寄せ頂けると有り難いです。
私の方でも何か進展や、情報があれば逐次、ご報告したいと思っています。
2012年3月11日
Nature Guide LIS 代表
野中 径隆