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【親子で北アルプステント泊縦走】の連続記事です。
この夏、子どもと一緒に登山がしたかった
この夏、子どもと一緒に登山がしたかった2
この夏、子どもと一緒に登山がしたかった3
この夏、子どもと一緒に登山がしたかった4

未読の方は、上記4つの記事もぜひどうぞ。

2019年8月13日 登山3日目
白馬岳頂上宿舎テント場→杓子岳・白馬鑓ヶ岳往復→白馬岳頂上宿舎テント場

白馬村村営の山小屋である白馬岳頂上宿舎ですが、実際には頂上にはありません・・・
まず、白馬岳山頂まで15分の場所、山頂直下にあるのが白馬山荘です。


白馬岳頂上宿舎から見上げた白馬岳山頂と白馬山荘

 

この白馬山荘のさらに下、山頂まで35分ほどの場所にあるのが、頂上宿舎です。

白馬岳から杓子岳に向かう稜線のちょうど鞍部で、平らになった場所に山小屋とテントサイトがあります。
テントサイトは、山小屋裏手にある丸山と離山の間にあるため、稜線ではあるもの比較的風の影響を受けにくい場所です。


丸山付近から見た、白馬岳と白馬山荘、白馬頂上宿舎など全景

この写真、写真右手の岩のピークが離山で、このさらに右下の方が白馬大雪渓が続いています。
南北に続く稜線上なので、基本的には西風が写真左手側から吹くことが多いわけですが、少し窪んだ低い位置にテントサイトがあるのが良くわかると思います。

この日は、朝起きてのんびり朝食を済ませた後、まずはテントの場所を移動しました。
前日はテント場への到着が遅かったので、この写真では一番下に写っている緑と赤の2つのテントの右側あたりにテントを設営しました。
本当にテント場の一番奥です。

なので、登山者がどんどん出発してテント場がガラ空きになったタイミングで、テントをトイレへのアクセスが良くて、周囲のテントから少し距離を取れる場所に移しました。
上の写真の、テント場中央にある黄色いテントが私たちのステラリッジテントです。

テントの移設が終了してから、まずは丸山までゆっくり3人で散歩に出ました。
今日は丸一日自由な時間があるので、私だけは日帰りの装備を持って、まだ歩いたことのない、杓子岳・鑓ヶ岳までの稜線を往復してくることにしました。

息子も誘いましたが「白馬山荘にかき氷を食べにいきたい」というので、妻子とは別行動をとることにしたのです。
この写真はその時に撮った一枚、テント方面へ戻っていく二人が写っています。

 

杓子岳・鑓ヶ岳へ向かう稜線を歩く

鑓ヶ岳の先にある天狗山荘は改修工事でこの年は休業中でしたので、こっち方面の登山道を歩いている人は圧倒的に白馬鑓温泉小屋を目指しているか、そちらから登ってくる人々です。
いずれにしても、栂池方面からの稜線と比べると歩いている登山者の人数が少なくなります。

台風は四国のはるか南の南海上をゆっくり北西へ移動しているので、まだ直接的な天候悪化はありません。
ただ、やはり上空に湿った空気が入ってきているようで、この日は早くから稜線に霧がかかってきました。
霧が出たり、雲に覆われたりすると、やはりライチョウに出会う確率が高くなりますね。
子だくさんのライチョウファミリーに出会いました。

 

杓子岳付近は山頂を通らない巻き道と、山頂を経由する稜線ルートがありますが、初めてなので迷わず稜線ルートへ。
短いといえどもこれがなかなかの急な登りを経て山頂へ至ります。
栂池方面からの快適な稜線歩きとは趣が異なっていました。

日帰りの軽装だから、「白馬三山の縦走もなかなかだな」なんて気軽に受け止められますが、これがもし、昨日までと同じテント一式重装備を背負っていたら、ひーひー言いながら登ったことでしょう。
この日の鑓ヶ岳までの往復は「下見」的な要素が大きかったので、今日は息子を連れて来なくてよかったと後になってから感じました。


振り返って雲間から見えた杓子岳

 

あまり展望には恵まれなかったものの、無事に鑓ケ岳までを往復して、来た道を戻ります。
ちょうどお昼頃に白馬岳頂上宿舎に到着したので、私は一人で牛丼を頼んで食べました。

 

息子と妻はテントにいったん戻った後、昼食も兼ねてちょうど白馬山荘へ出かけているところでした。
二人は白馬山荘の展望レストランで、雲の上のランチを楽しんでいたのですが・・・
しかし、送られてきたLINEのメッセージには「かき氷売り切れだった」とのこと。
昨日のコーラ売り切れに続き、息子にとっては踏んだり蹴ったりです。

白馬山荘には名物の「大雪渓かき氷」があります。
実は、2日目の稜線の行動時に、このかき氷の話を息子にしていました。
私の宣伝効果もあって息子も楽しみにしていたのですが、2日目は行動が遅くなって白馬山荘通過が遅かったのでかき氷が終了していました。

なので、3日目にかき氷リベンジと思って、お昼前に白馬山荘にでかけて行ったわけですが、なんと「かき氷用のシロップが数日前に切れてしまったので、それ以降かき氷の提供はしていない」とのこと。
てっきり2日目は時間が遅いからやっていないのだと早とちりしていたのでした。
妻からのLINEメッセージを見ただけで、息子の落胆ぶりが伺えます。

本来山小屋で、かき氷やアイスが食べられたり、冷たいジュースが飲めたりというのは特別なことなのですが、小学1年生の息子にとってはなかなか「売り切れ」が納得できなかったに違いありません。
山小屋に安定してヘリコプター輸送が出来ない夏山シーズンというのを経験するのは私としても初めてでした。
結果から言えることなのですが、あまり事前に子どもに不確定な情報(山小屋グルメなど)を与えない方がいいなと思いました。

 


午後、テントに戻ってきて撮った1枚

 

テントで午後もゆっくり過ごす

この後、息子は山小屋で買った絵葉書にメッセージを添えて、祖父母と担任の先生宛に手紙を出しました。
そう、白馬岳頂上宿舎にはポストがあるのです。

そのあと、夕飯前に持参してきたホットケーキを作りました。
森永から発売されている「もみもみホットケーキミックス」が、袋の中でモミモミして作れるので、アウトドア調理に最適です。
これも「息子が好きな食べ物を」と買い出しの時にチョイスした一品です。
フライパンの上にクッキングシートを敷いて上手く両面を焼いて出来上がり。
そして、このホットケーキはこのままクッキングシートでくるんで置き、翌日の行動食にしました。
チューブタイプの練乳(コンデンスミルク)を塗って食べると、とてもおいしかったです。

  

 

この日の夕飯はモンベルのお湯を入れるだけの「リゾッタ」と簡素なものだったので、デザート付き。
かんてんぱぱ」は寒天ゼリーの素、沸騰したお湯に粉を入れてかき混ぜ、後は鍋ごと外気にさらしておけばゼリーの出来上がりです。
今回はイチゴゼリーでしたが、息子の発案でぶとう味のグミをトッピングして食べました。

 

トイレットペーパーが落ちない

台風が近づいてきたせいか、夜になると少し風が強まってきました。
就寝前にトイレに行った時のこと、どこからかトイレの地下にある便槽に風が吹き込むのか、穴の中から吹きあがる風を感じながら使用します(^^;
最後に使用済みのトイレットペーパーを落とそうとしたら、逆風で戻ってきて再びキャッチするというハプニングがありました。
こんなの生まれて初めてです・・・
風が止んだタイミングを見計らって落として、事なきを得ました。
白馬岳頂上宿舎のテント場トイレ、なかなかワイルドでした。

ということでいよいよ明日は下山です。
明朝きれいなご来光が見れることを期待して、眠りにつきました。

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