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 もう半月以上前のことですが、10月1.2日で八ヶ岳に行ってきました。  もともと、北岳の山小屋で夏場働いている職場の同僚に会いに、職場の仲間3人で出かけることになっていました。  そう、10/1の朝7時までは・・・(^_^;)  前夜(9/30)にこっちを出発して、南アルプス市の駐車場に深夜に到着。  テントで寝て、朝一のバスでいざ、北岳の登山口広河原へ!  と思っていた矢先に、降り続いた雨の影響で林道が通行止め、バスも運休になったことを知らされたのでした。  そこで、急遽予定変更。  当初考えていた雨天プランは八ヶ岳の本沢温泉へ行くというもの。  それに加え、長野回りで北沢峠に入って、仙丈ヶ岳もしくは甲斐駒ヶ岳に登るという案が浮上。  さらに、美濃戸から赤岳に登るという案も出て、天気予報では天気が回復していきそうだったので、翌10/2の晴天を信じて、赤岳頂上小屋を目指すことに決めました。  ちょうど、頂上小屋には大学の後輩の、なっちゃんが働いていたので、いつか訪れようと思っていたところでした。  午前11時、美濃戸口の赤岳山荘の駐車場を出発。  南沢コースを歩き始めました。    南八ヶ岳は数年前の夏に、小淵沢の駅から麦草峠までテント泊での単独縦走をした時と、冬に阿弥陀岳へ登った際に訪れただけ。  実は、無雪期に美濃戸から入るのは初めてだったことに気付きました。    雲天のほの暗い森の中を歩き始めると、昨夜からの雨で緑の濃さを増したコケが、鮮やかです。  僕にとって、八ヶ岳は岩山のイメージが強すぎたたので、新鮮な感覚で歩くことが出来ました。  やがてコースは傾斜が緩やかになり、南沢は地面の下に伏流して石ころだけの河原状となり、行者小屋へと到着。  これからの登りに備えて、小屋の前のベンチで大休止。    その後、赤岳への最短コースとなる文三郎尾根コースへと進みました。  このコースはもちろん初めてだったのですが、崩壊し続ける斜面に、鎖やら網やら、鉄の階段やらをつけて、強引に登山道を保っている場所で、高度感がありスリリングでした。  樹林を抜けて、ハイマツが混じる稜線を歩くようになると、雲の中を歩くような感じになり、細かい霧雨が体を濡らします。  雨具を着ると熱いので、濡れるのも気にせず歩いていました。  さすがに立ち止まると寒いため、必然的に少しペースアップして歩き、予想より早く赤岳の山頂に到達。  暖かいストーブの待つ、赤岳頂上小屋にたどりつきました。  登っている途中に電話で予約をしていたので、なっちゃんが出迎えてくれました。  心なしか5月にあった時よりも元気そうで、一目で山小屋ライフを満喫している様子が伝わってきました。    おいしい食事に、食後のビール。  三人とも、ほどよい疲れが眠気を誘ってきたので、明日晴れることを願って部屋に戻って寝る事になりました。  僕は、 寝る前になっちゃんにお土産を渡して軽く話をと思っていたのですが、いつの間にか食堂で一時間ほど話し込んでしまうことに。  21時過ぎ、二重の毛布に包って眠りに着きました。  翌朝、ご来光が見れるようであれば5時起床ということでしたが、少し前に目覚めトイレに行ったついでに外をみて見ると相変わらず真っ白。  6時の朝食まで布団の中でのんびり。    朝食の後は、コーヒーを飲みながら作戦タイム。  まずは、地蔵仏の分岐まで歩いてみて、そこから予定通り横岳を縦走するか、無理せず地蔵尾根を下山するかを決めることにしました。  ゆっくり準備して8時出発。    地蔵仏で小休止し、二人とこれから先のルートをどうするか尋ね、結果、横岳をそのまま縦走することに。  僕は以前、テント縦走で横岳を歩いていますが、今回は雨で足元が滑りやすいこと、そして、岩稜歩き初めての方と一緒なので、慎重にゆっくりと歩きました。  二人にとっては驚きの連続だったとは思いますが、思ったよりも不安無く、難所を通過して行きました。   赤や黄色に染まった美しい草紅葉を味わいながら、だいたい30分ごとに小休止をとったので、集中して歩きとおすことが出来たんじゃないかと思います。    硫黄岳あたりで晴れてくれることを願いつつ、歩いていたもののいつまで経っても晴れず。  あとで分かったことですが、天気の移り変わりがゆっくりしていて、太平洋岸に伸びた前線の影響がずっと続いてたようでした。  硫黄岳山荘と少しゆっくりとした休憩をとって、硫黄岳を経由して赤岳鉱泉へ降りて行きました。  八ヶ岳のように展望の良い山に来たので、稜線からの眺めを味わえなかったのは少し残念でした。  ただ、雨だったことで慎重に歩く中で、とても良いリズムで歩くことが出来ました。  歩きながら、今まで以上に八ヶ岳の自然の豊かさに心が動いていたと思います。  赤岳鉱泉へと下っていくところで、針葉樹林の中で「木雨」が降っているのに気づいて、八ヶ岳の森がコケや緑が豊かな理由に気づけて、何だか少し嬉しくなったり。  北沢経由で下山している途中、カモシカと、ニホンジカにも出会ったり。  特にカモシカくんは、先頭を歩く僕がゆっくり静かに歩いていたせいか、向こうも直前までこちらに気づかず、慌てて逃げ出していました。     雨で登山者が少なかったことも影響しているとは思いますが、ちょうど、自然と一体になるペースで歩けていたのかなと思います。  ゆっくり歩いた八ヶ岳。  美濃戸口についたのはちょうど日没の17時過ぎ。  長くて充実した一日でした。  <写真は、「山の写真いろいろ」にUPしました!>
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