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 5/18  朝4時半頃、あたりが明るくなってきて、鳥の声で目覚める。  いつもよりも目覚めのいいラブリーを見て、安心する。  マットを提供した後は、熟睡していたようだ。  今度は間違えないようにちゃんと水を湧かして、ラーメンを作る。  山屋の定番、マルタイラーメン。  乾燥のラーメンの具を入れ、持参した生卵を投入する。  出来あがったラーメンのにおいをクンクンかぐラブリー。  いつも以上に空腹な朝を向かえているのだろう。    朝食の後は写真を撮ったあと、撤収の準備をする。  外に、マットを敷き、その上に荷物を移動して整理する。  7時頃、登山者の方が二人登ってくる。  テントの中を覗いて、「お連れがいるんですね?」と声をかけられた。  しばらく会話していると、テントの中で食後のうたた寝をしていたラブリーも起き上がり、テントの外に顔を出す。  テントの外に勝手に出てはいけないと認識しているのだが、登山者の方が寄ってくると、思わず尻尾をふりふり、靴下を履いたままテントから出ようとするので、抑える。  こういう時に、見知らぬ人に吠え掛かったりしないのが、ラブリーのいいところだ。  温厚なラブラドールという犬種は、一緒に旅をするパートナーには最適だと思う。  この日はこのまま下山し、どこかにテント泊か車中泊をして、次の5/19に日帰りでどこか散策しようと考えた。  荷物をまとめて、下山開始。  重い荷物を背負って雪面を下るのが心配なので、アイゼンをつける。  軽装であれば、しかもラブリーがいなければ、全く問題ない。  スリップしても死ぬような場所ではないが、荷物に振られたり、ラブリーに気をとられて、下手な転び方をしかねない。  短い間だったがアイゼンを着け、その後、夏道が姿を現すとアイゼンをはずして再び歩き出す。  登山口に降りる頃には気温も上がり暑い。  登山口脇の水場でラブリーにたっぷり水を飲ませると、車を停めた場所までもう少し歩く。  車に戻り、只見町の市街へ。  只見駅で記念撮影をし、ブログにメールを送信。  その後、昼食を買うためコンビニに立ち寄る。  このコンビニの店員さんが同年代の女性で、なんとなく気になる。  山に来ると、若い人がいないので、山から下りてきた直後に若い女性に出会うといつも以上に意識してしまうのは僕だけだろうか?  といっても今回はたかが一泊、しかも山中にいたのは24時間以内だ。  それでも、山の登山口近くにあるコンビニは、中高年の店員さんがいることが多いから、なんとなくラッキーと思いながら、おにぎりと2Lの水を買う。    おにぎりを食べながら、国道252号線を新潟側へと戻る。  冬季閉鎖が解除されたばかりのこの道だが、周囲に広がる新緑の森と残雪の山々の風景は素晴らしい。  この国道も良くぞ山奥にこの道を作ったと感心するが、ローカル線のJR只見線も、またすごい。  六十里越の峠のほとんどはトンネルの中だが、魚沼から南会津の日本の原風景の中を走るこの列車は、新緑や紅葉の時期に車窓を眺めながら旅行をするのに、最適だと思う。  とりあえず、浅草岳の新潟魚沼側の登山口に回る。  ひとまず温泉にと思って、たどり着いたムジナ沢登山口近くの「大自然館」は休館日だった。  近くに風呂はなく、こうなったらさらにR252を進んで入広瀬まで行くしかない。  そこで、浅草岳は諦め、明日は守門岳に向かうことにする。  入広瀬のひめさゆり荘というところで入浴して、守門岳の二口登山口へ向かう。  しかし、残雪が多く登山口まで車は入れず、道路わきのスペースに車を停めるしか無さそうだ。  夕暮れの中、その場で湯を沸かし、夕飯のラーメンを作る。    それにしても、この場で車中泊するのはなんとなく居心地が悪い。  何より、川沿いの道なので風が冷たく、気温が低い。  近くに適当な駐車スペースなどあったかな?  と思い返していると、先ほどのお風呂にタオルを忘れてきたことを思い出し、車で15分ほどなのでいったん戻ることにする。  無事にタオルを取り戻して、国道沿いにある道の駅「入広瀬」に車を停める。  山ではないのでそれほど寒くもなく、慣れている車の中ということで、ラブリーも安心して眠りに着いた。
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