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登山を趣味として日常的に運動している方にとって、登山をすることで得られるメリットを挙げるのは簡単なことです。

 

「山の上からの景色が素晴らしいから」

「山頂に立った時の達成感が気持ちいい」

「体を動かして汗をかくのは、健康にいいから」

 

人それぞれ、色々な回答があることと思います。

 

しかし、登山を趣味にしていない方にとってみては、

「ロープウェイで登っても同じような景色は見れる」し、

「汗をかくならマラソンや他のスポーツでもいいのでは?」と思われることでしょう。

 

「何もわざわざ大変な思いをして、山に登らなくてもいいのに」 ということです。

 

そこで、私が考える登山のメリットについて、今回は深く掘り下げて説明したいと思います。

 

森林セラピー (生理的効果)

森林浴の効果として、ストレスホルモンの減少、副交感神経活動の活性化、交感神経活動の抑制化、収縮期・拡張期血圧、脈拍数の低下などの様々な効果が科学的に確認されています。

人類の祖先はもともと森の中で生活していたことが影響しているのだと思います。

 

登山においても、過度な運動負荷をかけず、自分自身のペースでゆっくりと森の中を歩くことで、その効果が得られると考えています。

 

また、これに加え、山の中で寝起きを続けることで得られる効果があります。

宿泊する環境によって異なりますが、山小屋やテントに宿泊するとテレビやPC、携帯電話などの情報機器に触れる機会が減ります。

それに加え、山小屋では消灯時間が9時頃ですので、早寝早起きの生活リズムになります。

現代人の夜型になりがちな生活リズムが、朝型に変わり、睡眠と食事のリズムが改善されると考えています。

 

運動による影響(身体的効果)

長時間の運動をすることで、血流が良くなり、汗をかくことで体に溜まった老廃物を排出することが出来ます。

また、血行不良・運動不足に起因する慢性疾患を改善・予防する効果があります。

これも、生理的効果と同様に、いきなり過度な運動負荷をかけず、十分な水分補給と共に運動することが大事です。

 

さらに、登山と合わせて温泉に入浴することで、相乗効果も期待できます。

私自身、夏山シーズンはそのほとんどを山の中で生活するため、肌の調子が良くなります。

元々、アトピー性皮膚炎なのですが、最も登山する日数が多くなる夏に皮膚の状態が最も良くなることを毎年体感しています。

 

ストレス解消・リラックス (心理的効果)

登山・トレッキングに限りませんが、自然の中に入ると、物理的に日常から距離を置くことになり、日ごろのストレスを忘れることが出来ます。

ただし、混雑している登山コースであったり、観光地に隣接しているコースではその効果は薄くなるのではないかと思います。

 

また、登山経験が乏しい方にとっては、コース中の道迷いの心配や、岩場が怖い方にとっては危険個所の通過がストレスになり得ます。

心理的効果を得るためには、信頼できる仲間やガイドと一緒に登山することがポイントとなります。

 

登山を計画する上で、この3つの効果を念頭にしている、していない。

それだけでも、全く中身の違う登山になると私は思います。

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