10月のトレッキング講座・安全対策基礎編【レポート】
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10月2日(土)Smart Trekking Basicの第7回講座「安全対策・基礎編」を実施しました。 御殿場線、駿河小山駅に集合し、バスで明神峠へ。 バス停付近で準備体操のストレッチを済ませてから、林道を15分ほど歩いて一の沢へ。 この沢のほとりで、まずは焚き火講習を行いました。 良く遭難のニュースなどで「一週間ぶりに発見」などというニュースを耳にすることがあります。 そんな時に私はいつも、「火さえ起こせれば、早く発見してもらえたのではないか?」と思います。 登山道から離れた森の中で迷ってしまっていた場合、上空を飛ぶヘリコプターから見つけてもらうのは困難です。 緊急時、遭難時に、火を起こすことのメリットとしては、 1 発見してもらいやすくなる 2 体を温め、濡れた物を乾かすことが出来る 3 煙により、蚊などの虫を避けることができる 4 クマやイノシシなど獣が近寄ってこない 5 沢の水を煮沸して安全に飲むことが出来る キャンプ場で炊事用の釜戸で火をたいたり、用意された薪で焚き火をすることはそれほど難しいことではありません。 ただ、山の中で、落ちている樹の枝を拾って、ライターと新聞紙だけで着火するのは、慣れていないとかなり難しい作業となります。 いざという時に、火を起こすことが出来るかどうかは、その人の焚き火経験で差が出てくるのです。 今回は、小さな河原で火を起こしたため、地面が湿っていたこと、拾った枝が完全には乾いていなかったので、新聞紙だけではうまく着火しませんでした。 そこで、持参した固形の着火剤を使うと、見事に着火。 着火剤は薄い板状のものを緊急時用の装備として、リュックに忍ばせておくといざという時に助かります。 着火したあとは、扇ぐことで風を送り、少しずつ太い枝に火をつけていく作業のポイントを確認しました。 そしてそして、持参したマシュマロを焼いて、おやつタイム。 最期に、灰と炭になった燃え残りには水をかけて消火し、自分の手で触れて温度が下がったのを確認。 焚き火の痕跡を残さないようにする砂を被せました。 消火はもちろん、焚き火が終わった後のマナーも大切なことを伝えました。 焚き火に夢中になっていて、写真を撮っていませんでした・・・。 このあとは、明神峠に戻って、三国山に続く尾根道を歩き、開けた場所で昼食タイム。 三国山周辺の山稜はブナやミズナラの自然林が見られ、湿度が高いせいで、コケやシダなどが、木々に着生しているのが見受けられる場所です。 ヒメノキシノブ(シダ植物) ムーミンに出てくるニョロニョロにそっくりです。 ここ小山町は金太郎の里で有名。 案内標識には金太郎が立っていました。 持っていた斧が無い? 後姿も可愛いので、失礼と思いながら撮っちゃいました。 金太郎くん、人気者で、皆から写真撮られてました(^^) 今回一番見かけた花、ヤマトリカブト。 正面から見ると、名前の由来がなんとなく分かります。 途中、ブナの樹の話をしたりしつつ、籠坂峠目指してのんびり歩いていきました。 9月の台風の影響もあって、登山道が歩きにくくなっていて、予定より少し遅れてしまったので、最期は早足での下山となりました。 曇っていたので、下山中は暗かったですが、天狗ブナを見ることが出来、この近くで鹿の群れにも遭遇しました。 今回、十分に出来なかった内容は、次回以降の講座で実施予定です。 来月11月6日の講座は、地図読み応用編。 さらに、6日の夜からは受講生の親睦も兼ねて、キャンプを企画する予定。 今から楽しみです!