紅葉の雲の平と黒部源流４Days、9月22-25日に開催しました。
このツアーは初回開催が2019年で、昨年は悪天候のため開催中止になっていました。
今年も8月は緊急事態宣言が出て、一時開催が危ぶまれましたが、9月には感染が収束し、無事に開催することが出来ました。
雲の平から水晶岳を望む
日本最後の秘境「雲の平」にこの時期にツアーを企画する理由
私自身が雲の平に初めて行った時の経験が大きく影響しています。
20年以上前の20代前半の私も、多くの皆さんと同じように「日本最後の秘境」という言葉の響きに誘われて、このエリアを3泊4日のテント泊で訪ねました。
しかし、平日とはいえ8月の前半の混雑する時期で、正直、人が思ったよりも多くて、まったく「秘境」を感じることが出来ませんでした。
そして、2016年再び、裏銀座縦走を経て、雲の平と高天原を訪れる機会がありました。
この時のことは以前ブログでも書きました → 北アルプス最奥の地へ -自然に委ねた5日間
雲の平だけでなく、初めて高天原も併せて訪れたこと、そして秋の静かで紅葉の美しい時期に訪れたことで、私自身にとっては2回目にして初めて、雲の平と黒部源流域の山の素晴らしさを実感できたのでした。
こうした体験が、このツアーを開催するに至った理由です。
LISのツアーは全て私自身が企画しているので、こうした企画に至る私自身の原体験が存在してるんです。
錦秋の時期の黒部源流
ツアー名に「雲の平と黒部源流」と入れていますが、このツアーでは日本百名山の鷲羽岳をはじめ、三俣蓮華岳、双六岳に登りますし、鏡平、水晶池、龍池池など、多くの景勝地を巡ります。
歩くルート上からは周囲には黒部五郎岳・水晶岳・薬師岳・槍ヶ岳など名だたる名峰を望むことが出来ます。
それら全てを列挙することが出来ないので、「黒部源流」という言葉でまとめて表現するしかないのですが、それほど、黒部源流とは中身の濃い、魅力的なエリアだと言えます。
そして、渓流沿いが紅葉に彩られるこの季節は、時期は短いですが、このエリアが最もその魅力を爆発させる時期だと思います。
3泊4日という日程を考えると、8月に開催して欲しいという要望もあるとは思いますし、高山植物の溢れる時期も魅力的だと思います。
それでも、私としては「秘境感」を優先して、今後ともこの時期にツアーを開催し続けたいと考えています。
4日間の様子をフォトムービーにしました
4日間で私が撮影した写真と動画をまとめてフォトムービーにしました。
約3分音声付きです。
今回のツアーの反省点
今回は1日目が雨だったことと、2日目の早朝が雲っていたことを除くと比較的天候に恵まれました。
参加者が多かったこともあり写真を撮るために足を止める機会が多くなったこと、1日目の雨の影響で登山道がぬかるんでいる箇所が多かったことなどの影響か、最終的に行動時間が予定より長くなってしまいました。
しかし、それも致し方のないことでだと思っています。
あれだけの景色を見ながら、ツアーのスケジュールを優先して「写真を撮らずに歩いてください」なんて言えるわけがありません。
（そもそも私自身が写真を撮り過ぎてましたし・・・）
2019年より参加者が多く、これだけ展望に恵まれると、この程度の時間がかかるということが分かりましたので、完全にスケジュールを決めた私自身の想定が甘かったということです。
来年以降はスケジュールを見直して、焦らずゆっくりこの行程を歩けるようにしていきたいと考えています。
参加者の皆さんにとっては心に残るものの多い登山になったと思いますが、それは何よりこのエリアが魅力的だからこそ。
素材の良さに甘んじることなく、その素材を活かせるスケジューリングとガイディングが出来るように、努力したいと思います。
参加者の皆さんからのレポートをご紹介
総距離約52km、累積標高差約4100m、長いようであっという間の4日間でした。
私としても今年も訪れることが出来て大満足の4日間でした。
このツアーで訪れるあの池や、終始カッコいい山容を見せつけてくれるあの山、紅葉の素晴らしいあの渓に私自身惚れ込んでしまっているので、出来れば毎年行きたいのですよね。
私自身はガイドなので、どこが好きか、どうカッコいいか、ということはできる限り文章化して公開せず、直接参加者の皆さんに体験して、感じてもらえるようにしています。
そして、私が文章にしてしまったら、中学生の書いた下手糞なラブレターみたいになってしまうのだろうなとも思っています(^^;
今回参加した3名の方がヤマレコやYAMAPにログを残してくださいました。
私も読みましたが、このエリアに対する愛があふれていて、そのことが何よりも嬉しかったです。
「何度でも訪れたい」
そんなキッカケになったのだとしたら、何よりです。
もしお時間ありましたら、各ページ覗いてみて下さい。
（注・どれも長いので読むのに時間が必要ですw）
