嵐の富士山 強風の中の下山
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7月9.10日と富士山のプライベートガイドツアーに行ってきました。 まだ梅雨があけていませんが、特にここ一週間ほど、富士山の天気はずっと悪く、 この2日間も富士山の上はずっと雲の中。 風が強く、時より吹きつける突風は、立っているのがやっとというくらいでした。 八合目の山小屋に着いて、二日目天候が回復することに期待しましたが、 明け方まで強風が続き、小屋の窓を叩きつけていました。 残念ながら山頂を目指すのは断念。 どんなに頑張っても、自然の猛威の中では、人間の力が及ばないことを痛感します。 僕自身は同じ位の強風は何度か体験したことがありますが、 今回が初富士登山の皆さん(6名)はこれほどまでの天候になるとは思っていなかったことでしょう。 非常用に補助ロープを持参していたので、もっと風が強ければ 全員ロープに繋がっての下山になっていたと思います。 そこまでの状況にならず、全員自力で無事下りて来ることができました。 梅雨明けから8月一杯までは天気が安定しているので、梅雨明け以降でこのような天気になることは稀です。 普通の富士登山では体験しにくい、富士山の自然の凄まじさを身を持って体験した2日間でした。 美しいものには棘があるといいますが、誰が見ても美しいと感じる富士山のシルエットは、独立峰の証です。 周囲に並ぶものもなく、「弧高」の山ゆえに、時に気象環境の変化は劇的とも言えます。
5合目に帰着した後、突然雲が切れ9合目付近までが一気に見渡すことが出来ました。 これもまた素晴らしい景色でしたが、山頂にかかる雲はもの凄い勢いで流れていました。 夏といえども、美しさと危険が隣り合わせな山なんですね。 今夏も大勢の登山者が訪れると思いますが、事故がないことを祈るばかりです。