1/15(土)、東丹沢の仏果山にて、トレッキング講座を実施しました。
今回のテーマは安全対策・応用編!
前回の基礎編では、沢沿いで火の起こし方を実施しました。
また、今までに救急セットの中身について、蜂に刺されたり、ヘビに噛まれた場合の
対処法をお伝えしてきました。
今回の応用編では
●ロープ、スリングを使用した簡易セルフレスキュー
●ザックを使用した怪我人の搬送法
●クマに遭遇しないための注意点
の3点を確認しました。
今回歩いた仏果山をはじめ、東丹沢の宮ヶ瀬湖周辺には1000m以下の山が多く、
日帰りトレッキングに適した山が多いです。
ただ、丹沢山地は標高が高くなくても、予想以上に険しかったり、急峻な地形をしているのが特徴です。
今回のコースも、やせ尾根や急斜面では何箇所かロープが張っている場所がありました。
また、一部のコース上は土ではなく、岩と細かい砂利が混ざった地面で、下山時には滑りやすい場所もありました。
<ロープが張られたやせ尾根を歩く>
このような場所は注意して歩けばそれほど危険ではないのですが、
滑りやすい靴を履いていたり、雨や雪があったり、注意が不足していると滑ってしまうこともあると思います。
北アルプスの岩場のような危険度ではありませんが、場所によっては数十メートル滑落してしまう場合もあります。
もし単独登山であった場合、滑落して骨折してしまい、行動不能になってしまうと深刻な事態になります。
グループであったとしても、骨折して自力歩行が出来なくなってしまった仲間を
救助(セルフレスキュー)出来る人はそれほど多くはないでしょう。
まずは事故をおこさないことが大切です。
今回の講習は応用編とはいえ、あくまでも初心者向け講座のため、
なるべく分かりやすく、お伝えしました。
①安全対策
スリングとカラビナを使って、固定されたロープに自分自身を確保する方法
②セルフレスキューのポイント
補助ロープを使ったセルフレスキューする際の二つのポイント
(1)立ち木へのロープの固定の仕方
(2)ロープを伝って急斜面を登り下りする方法
①に関してはロープスリングを使ったプルージック結び
②に関してはもやい結び(ブーリンノット)と末端処理
についてお伝えしましたが、ロープワークはすぐにはなかなか覚えられないので、
しっかり復習をしておくといいと思います。
次に講習をしたのが搬送法。
まずは、ザックを連結して作る簡易担架の作り方を簡単に説明。
そして、今回しっかり実践したいと思っていのが、ザックを使用した
怪我人を背負って搬送する方法を、実演を交えてお伝えしました。
まずは、私が男性の参加者の方を実際に背負って実演。
その後、やってみたいと名乗り出た女性の参加者の方に、
実際に背負ってみてもらいました。
<背負っているところです。本当に怪我をしたかのようないい演技ですね>
日ごろから運動をしている方なら、自分と同じくらいの体重の方を背負うことは問題ありません。
立ち上がる時が少し大変ですが、一度背負ってしまうと意外と普通に歩けます。
ただ、足場が悪かったり、下り坂は危険なので、周囲のサポートが必要となります。
ということで今回は少し講習の内容が難しいテーマでしたが、
いつものトレッキング講座と同じように、皆さん山の上からの景色を眺め、
会話を楽しみつつ歩いていました。
<休憩中の一コマ>
<仏果山山頂にて>
2月の講座はスノーシュートレッキング、3月は軽アイゼンを使った雪山歩きを予定しています。
トレッキング講座は一回だけの単発の参加も出来ますので、興味を持った方は是非ご参加ください!