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以前のエントリーでも触れましたが、登山の入門・参考書で何故か記述が少ない「疲労解消法」についてお伝えします。

なるべく詳細に記す為、登山中と、登山後の疲労解消法は分けて、様々な疲労について書きました。
記事を数回に分けて公開します。

なお、この記事では、疲れにくい歩き方や、休憩方法など、疲れにくくする登山技術については触れません。

効率的な歩き方については【登山WEB教室】で動画で解説しています

疲れにくい歩き方や、歩行技術に関する情報は、文章や写真だけでは伝えにくいので、私が動きながら解説した動画を登山WEB教室に掲載しています。

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ここでは、疲れが出て来てしまった時にどうすれば良いのか? にのみスポットを当てて書きたいと思います。

登山中の疲労解消法

登山中に起こる疲労は、大きく分けて5つあります。

  • エネルギー不足による疲労(シャリバテ)  >>>この記事を読む
  • 水分不足による疲労(脱水症状・熱中症)   >>>この記事を読む
  • 疲労による関節痛(膝痛)             >>>この記事を読む
  • 疲労による筋肉痛
  • 全身の循環が滞り(酸素不足、疲労物質の蓄積)が原因の疲労
  • 集中力・判断力の低下を招く精神的な疲労

これらの疲労に共通して言えるのが、空腹感、喉の渇き、寒気(冷え)、筋肉痛、関節痛、疲労感、頭痛、だるさ、眠気など、異変・不調が必ず「サイン」となって現れます。

そして、それらのサインに気付かなかったり、気づいていても対処が遅れたりすると、時間が経過するほどに登山への悪影響が出てきます。

疲労解消法① サインに早く気くグループ作り

登山時に疲労が出ることは悪いことでもなんでもありません。
大切なことは、疲労の影響を最低限に留めるためにも、サインを察知したらなるべく早急に対処することが重要です。

しかし、「察知してすぐに対処」と分かっていてもなかなか出来ないものです。
日常生活でも、風邪をひきそうだなと薄々感じていても、結局体調を崩してしまうことってありますよね?
自分自身に素直に、正直になり、疲れを認めて、登山中に的確な対処をすることは、慣れが必要なのだと思っています。

そして、異変・不調のサインに早く気付くグループを作ることは、疲労が起こった際に手早くスマートに対応出来るだけでなく、疲労を予防する対策ともなります。

しかしながら、グループの人数が多ければ多いほど、また関係性が薄ければ薄いほど、サインに気づいても、周囲に迷惑をかけたくないという意識が優先してしまい、本人が言い出せなかったり、対処が遅れてしまう要因になります。

こういう側面に限って言うと、グループの登山よりも、単独での登山の方が、自己管理がしやすいと私は思っています。

逆に、一緒に登山した経験が無い(少ない)仲間と一緒に登山する際や、ツアー登山に参加する際など、関係性の薄いグループ登山は注意が必要です。

特に、本人の性格にもよりますが、登山に慣れていない方ほど、経験が浅いことによって自分自身の疲労に鈍感でもあり、自らの異変・不調を言い出せない場合があります。

気軽に声をかけ合える、支え合えるチーム作り

ですから、メンバー同士が、不調や異変に早く気付いて気軽に声をかけ合い、支え合うことが出来るチーム作りがとても重要です。

また、ツアー登山であればガイド、その他のグループであればリーダーとなる人、経験豊富なベテランが、メンバーの異変・不調を敏感に察知できることも、重要な能力であるとも言えます。

山岳会に所属する登山者が減り、友人や仲間同士での個人登山者が増えている現状を考えると、改めて、優秀なリーダーとチームワークの大切さを見直す時が来ていると思っています。

具体的な疲労解消法ではありませんし、昔から言い古されたことかもしれませんが、強調してお伝えしたいと思い書きました。

前置きが長くなりましたが、次から個別の疲労解消法をお伝えします。

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